山形県飯豊町『ながめやま牧場』遠山和也さん
Q1.酪農の道に入ったきっかけは何ですか
もともとコンピューターの学校に行っていたんですが、ずっと座っているのがダメで…。
でもその時は何をして良いのか分かりませんでした。
そんな時、ニュージーランドにワーキングホリデーに行くことになって、
その時はじめて羊の牧場に行ったんです。
お給料貰わない代わりにご飯とか寝るところ等を与えていただいて。
その時に、「俺この仕事やりたい!」って思って、
その後北海道に行ったんです。
観光牧場の帯広にあるポニーファームへ。
ちょうど田中義剛さんが生キャラメルを流行らせた頃でした。
ですがそこの牧場はすごく貧乏牧場で…。
スタッフが良かったので3年はがんばったんですけど。
とても勉強にはなりましたけどね。その後に紹介してもらったのが酪農だったんです。
協和牧場ではじめて酪農に携わりました。それからずっと酪農ですね。
そこで4年働いてたまたま行ったのが樋口牧場でした。
そして現在のながめやま牧場で働くことになりました。
酪農は大変ですけど、搾乳して草地を管理して牛の健康や状態を管理したりして、
全体を見ることにとても面白みを感じますね。
Q2.ヨーグルトなど「ながめやま牧場」の
名前がついた商品が発売されたことに対してはどう思いましたか?
発売しただけでは、あまり心境は変わらなかったんですが、
一番意識が変わったのは、視察がとても増えたことです。
消費者の方と実際、話したり、関わりを持ったことで
消費者の意見を聞いたときすごくみんな仕事が丁寧になりました。
初めて牛にさわる人はやっぱり驚くんです。それを見て私たちも驚きます。
新鮮な反応をしてくれるので説明しがいがありますよ(笑)。乳質(生乳の質)を
今まで以上に気にするようになったんです。消費者の方が、美味しい牛乳をありがとう!って
言ってるのを聞くと、自分もそうでしたが、より丁寧に作業を行うようになりました。
この作業はなんですか?とか質問が来るのでわざと従業員に振って
答えてもらったりするとやっている仕事の意味を再確認できる気がします。
Q3.今後の目標を教えてください
まだ未開発の草地がありますので、そこを利用して放牧農地の規模を拡大したいです。
後は自分たちで草地を利用しながら外からエサを買わずに
自分たちで牛のエサをつくる牧場を目指していきたいですね。
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山形県飯豊町『ながめやま牧場』小関喜幹さん
Q1.酪農の道に入ったきっかけは何ですか
酪農の道に進んだのは、置賜農業高校の先生に紹介してもらったことがきっかけでした。
高校の時は生産情報科で実習もしたことが無かったんですが、
やった事ない事だからやってみようと。最初は牛がとにかく怖かった(笑)。
まず触った事が無かったですからね。それこそ搾乳は抵抗がありましたよ。
ロータリーパーラー(多くの頭数を搾乳する必要のある酪農場に適したシステム)で
搾乳するので、牛の糞のシャワーを浴びてしまうこともありました…。
同じ仕事でも季節によってやり方が変わるので慣れるのにも時間がかかりました。
だいたい2年くらいで少しずつ慣れてきましたね。
Q2.酪農の面白さや感動する事は何ですか?
なかなか毎日忙しいので楽しいと思える余裕もあまり無いですが、
牧草の管理や草地を作ったりするのは楽しいですね。
トラクターに乗るのも好きです。危険と隣合わせの仕事ですが充実感がありますよ。
あとは、やっぱり最初の牛のお産は感動しましたね。
本当に最初だけ。普通に1日3回とかお産しますからね(笑)。
牛の四変(4番目の胃)の手術の時に、
獣医さんの手伝いをしないといけないんですが、
何で俺に胃を持たせんのって思いました。
あれはちょっとショックだよね。
美味しそうだなんてまず思わない(笑)。
Q3.これから酪農を目指す方にメッセージをお願いします
酪農は悪い仕事じゃないと思う。
ハマる人はハマると思う。
元から動物が好きだった訳じゃないですけど、
牛によって愛嬌のあるヤツ、見た目の可愛げがあるヤツがいるので、なかなか面白いですよ。
好き嫌いははっきり別れる仕事だとは思うけど、やってて悪い感じはしないです。
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飯豊ながめやま牧場
〒099-0605 山形県置賜郡飯豊町添川 3520-1
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